おしゃれなカーテンやラグ、マットが揃うと人気のインテリア通販サイト「クーカン(cucan)」。
しかし、その人気を悪用し、クーカンの名前やロゴを無断で使用した悪質な偽サイトが複数確認されています。
これらの詐欺サイトは、商品を注文しても商品が届かなかったり、届いても全く異なる偽物であったりするケースが報告されており、金銭的な被害だけでなく、個人情報が盗まれる危険性もはらんでいます。
本記事では、クーカンの偽サイトを見分けるための具体的なポイントと、万が一利用してしまった場合の対処法について詳しく解説します。
クーカンオンラインショップの偽サイトに注意

クーカンの公式サイトでも、ロゴや商品写真を無断で使用し、公式オンラインショップと誤認させるような「なりすましECサイト」、いわゆる偽サイト(詐欺サイト)の存在について注意を呼びかけています。
いつも、当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
現在、当社が所有する商標のロゴや商品写真を無断で使用し、当店と誤認させるようなウェブサイト(なりすましECサイト)を確認しておりますので、ご注意ください。
引用:クーカンオンラインショップ
公式サイトでは、確認された偽サイトのURLを公表するとともに、警察へ情報提供を行うなどの対応を随時行っているとのことです。
また、クーカンの名前を騙る「cucan online shop」というサイトが、全く関係のない会社の情報を無断で使用して運営されていたケースも報告されています。
このように、手口は巧妙化しており、一見しただけでは偽サイトと見抜くことが困難な場合もあります。
【保存版】偽サイトを見分ける7つのチェックポイント

「おかしいな」と思ったら、まず以下のポイントを確認してみてください。
これらは一般的な偽サイトに共通する特徴でもあります。
1.サイトのURLをチェックする
まず最初に確認すべき最も重要なポイントは、ブラウザのアドレスバーに表示されているURLです。
偽サイトは、本物のサイトに似せたURLを使用していることがほとんどです。
- 正規のドメインを確認する:クーカン公式サイトのドメインは「cucannetshop.jp/
」です。偽サイトでは、「.xyz」「.top」「.bid」など、見慣れないドメインが使われていることがあります。
- スペルミスや余計な文字に注意:公式ブランド名「cucan」の前後に、関係のない単語やハイフン(-)、数字などが追加されている場合は偽サイトです。
- SSL化されているか:通信が暗号化されている安全なサイトは、URLが「https://」で始まり、鍵マークが表示されます。「http://」のままのサイトや、鍵マークに警告が出ているサイトは個人情報の入力・送信を避けるべきです。
なお、クーカンオンラインショップでは偽サイトのURLを公開しています。

このように、公式オンラインショップのドメイン「cucannetshop.jp/」と異なることがわかります。
公式オンラインショップのURL「https://www.cucannetshop.jp/」をブックマークしておけば、被害に遭うことはありませんので、今すぐブックマークしておきましょう。
2. 不自然な日本語表現が使われていないか?
サイト内の文章を注意深く読んでみましょう。
海外の詐欺グループが機械翻訳を使ってサイトを作成している場合が多く、不自然な日本語が散見されます。
- おかしな言い回し:「送料無料」が「無料配送」、「ご注文」が「オーダーする」など、直訳したような不自然な言葉が使われていることがあります。
- 誤字・脱字:日本人なら間違えないような漢字の間違いや、句読点の使い方がおかしい場合があります。
- フォントの違和感:サイト全体で使われている文字のフォントが、日本のサイトではあまり見かけない明朝体であったり、一部だけフォントが異なっていたりする場合も注意が必要です。
3. 販売価格が極端に安すぎないか?
「限定セール」「タイムサービス」と称して、市場価格とかけ離れた極端な割引価格で販売されている場合、それは詐欺サイトの典型的な手口です。
- ありえない割引率:人気商品やブランド品が「80%OFF」「90%OFF」といった、常識では考えられない割引率で販売されている場合は、まず偽サイトを疑いましょう。
- 冷静な判断を:「安いから」とすぐに飛びつかず、他の公式サイトや正規販売店での価格と比較してみることが重要です。魅力的な価格は、ユーザーの判断力を鈍らせるための罠です。
4. 支払い方法が限定的ではないか?
支払い方法の選択肢は、そのサイトの信頼性を判断する上で非常に重要な指標です。
- 銀行振込(前払い)のみは危険:支払い方法が銀行振込しかなく、クレジットカード決済や代金引換が利用できないサイトは非常に危険です。代金をだまし取られても取り返すのが困難になります。
- 振込先口座を確認:振込先に指定された口座名義が、サイトの運営会社名と異なり、個人名義(特に外国人名と思われる名前)になっている場合は、ほぼ間違いなく詐欺サイトです。
5. 会社概要の情報は正確か?
信頼できる通販サイトは、「特定商取引法に基づく表記」として、運営者の情報を必ず明記しています。この情報が不十分、または虚偽である場合は偽サイトの可能性が高いです。
- 記載情報の確認:会社名、住所、電話番号、責任者名が正確に記載されているか確認しましょう。
- 住所を検索してみる:記載されている住所をGoogleマップなどの地図サービスで検索してみてください。無関係な場所が表示されたり、存在しない住所だったりするケースがあります。
- 電話番号の確認:電話番号が日本の国番号(+81)から始まっていなかったり、そもそも記載がなかったり、連絡先がフリーメールのアドレスだけだったりする場合は非常に怪しいです。
6. サイト全体のデザインや作りが雑ではないか?
公式オンラインショップを模倣していても、細部まで作り込むことができず、雑な部分が見受けられることがあります。
- 画像の解像度が低い:商品画像やロゴなどがぼやけていたり、引き伸ばしたように荒かったりする。
- リンク切れ: サイト内のリンクをクリックしてもページが表示されなかったり、「404エラー」になったりする箇所が多い。
- 統一感のないデザイン:ページのレイアウトが崩れていたり、ボタンのデザインに統一性がなかったりするなど、全体的に作りが粗雑な印象を受けます。
7. 返品・交換に関する記載が不自然ではないか?
特定商取引法により、通販サイトには返品に関する条件(返品特約)の表示が義務付けられています。
- 返品ポリシーの有無:そもそも返品に関する記載が全くないサイトは論外です。
- 不自然な条件:「いかなる理由でも返品・交換は受け付けません」「お客様都合の返品は不可」など、消費者に著しく不利な条件が記載されている場合は注意が必要です。正規のサイトであれば、通常は良品との交換や返金に応じる旨が記載されています。
もし偽サイトを利用してしまったら…冷静な対処が重要

万が一、偽サイトで注文や個人情報の入力をしてしまった場合は、慌てずに以下の対処を行いましょう。
クレジットカード情報を入力した場合
ただちにクレジットカードの裏面に記載されている緊急連絡先に電話し、カードの利用停止を依頼してください。
不正利用されていないか、利用明細をこまめに確認することも重要です。
銀行振込で代金を支払ってしまった場合
すぐに振込先の金融機関に連絡し、振り込め詐欺救済法による救済を求められるか相談しましょう。
同時に、警察にも被害を届け出てください。
個人情報(ID・パスワードなど)を入力した場合
同じID・パスワードを他のサイトでも使い回している場合は、悪用される危険性があるため、すぐに全てのサイトでパスワードを変更してください。
証拠を保存し、警察や消費生活センターに相談する
サイトのURLやメールのやり取りなどの証拠をスクリーンショットなどで保存し、最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口、消費者ホットライン(局番なしの188)に相談しましょう。
まとめ:賢く見抜いて安全なオンラインショッピングを
本記事では、インテリア通販サイト「クーカン」を装った偽サイトの手口と、その見分け方、万が一詐欺被害に遭ってしまった場合の対処法を解説しました。
人気サイトほど偽物を売る詐欺サイトのターゲットになりやすい。
「URL」「価格」「支払い方法」「日本語」など、複数のチェックポイントで慎重に判断することが重要。
被害に遭ってしまったら、すぐにカード会社や金融機関、警察、消費生活センターへ連絡を。
少しでも「怪しい」と感じたら取引を中止する勇気を持ち、公式サイトの情報を確認する。
これらの対策を心掛けることで、悪質な詐欺サイトから身を守り、安全にオンラインショッピングを楽しむことができます。
・インテリア関連の専門家として長年活動中
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